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どのくらい登記は難しいの?

建物表示登記・建物表題登記 の がいよう

建物ができると建物表題登記をします。

建物表題登記は、ちょっと前まで建物表示登記と言われていました。

新しくできた建物は登記記録が何もない状態です。

登記記録がないので建物を担保に銀行からお金を借りようと思っても

登記記録がないのでは、抵当権設定の登記ができません。

そのため、建物表題登記(建物表示登記)をして登記記録の表題部を作ります。

もっとも、建物表題登記(建物表示登記)は、

建物を建ててから1ヶ月以内に登記をしないと10万円以下の過料になります。

建物表題登記をすると何ができますか?


建物表題登記は以前は建物表示登記と言われていました。

このことは憶えましたか?

では、建物表題登記を行うと何ができますか?

賢いあなたなら、もうお分かりだと思います。


建物表題登記をすれば、建物がどこにあり、どのような用途に使われるのか、

どのような構造であるか、床面積はいくつか

建物はいつ建ったのか

建物表題登記をするとこれらのことが登記記録に記載されます。

その他に、建物図面と各階平面図が登記所に備え付けられます。

建物表題登記(建物表示登記)申請に必要なものを集めましょう!!

1 所有権証明書


建物表題登記(建物表示登記)をするには何が必要になるでしょうか?

一番重要なものは

建築確認申請書です。

建築確認通知書は一級建築士若しくは施工会社が持っています。

建物を建てはじめる頃には既に建築確認通知書はありますので、コピーをもらいましょう!!

原本ではなくて、コピーで良いですよ。

早くから用意すれば余裕を持って登記ができますよ。


建築確認通知書には「配置図」・「平面図」・「立面図」があります。

設計変更が無く図面通りに施工されれば、建築確認通知書があれば登記の書類作れるのです。

えっーと思いましたか?

通常は、図面通りに施工されて家は完成します。


ところで建築確認通知書とは何でしょうか?   解説はこちらをクリック

この建築確認通知書のほかにもう1つ用意する書類がありますので、後ほど説明します。

※「中間検査済証」という物がある場合もありますが無くても構いません。

これらは、建物が完成し検査を全て終わった時に全て入手できますので、

入手できる時期に集めましょう!!

● 所有権証明書とは

建物の所有者が誰であるかを証明する書類です。

日本の中で大きく2つのルールにわかれます。

Aパターンは「確認済証+建築確認申請書」と「工事完了引渡証明書の書類

Bパターンは」「確認済証+建築確認申請書」「検査済証」or「工事完了引渡証明書」の書類

「工事完了引渡証明書」は「大工証明」とも言いますが、わかりやすく言いますと

大工さんが施工してあなたに建物を引渡しましたよという証明です。

この引渡証明書と建物を施工した施工会社の「代表者事項証明書」

施工会社の「印鑑証明書」があわせて必要になります。

この「代表者事項証明書」「印鑑証明書」は施工会社に用意してもらって下さい。


◎ 所有権証明書のまとめ

● Aパターン 確認済証+建築確認申請書の副本+工事完了引渡証明書
● Bパターン 確認済証+建築確認申請書の副本+検査済証or工事完了引渡証明書

どちらのパターンかは電話で登記所にお問合せ下さい。
これらの組合せで所有権証明書という建物の所有権を証明する書類になります。



◎ 建売(分譲)の場合は更に1つ書類を足します。

「譲渡証明書」という書類です。建売(分譲)会社からあなたに譲りましたという書類です。

2 住所証明書

建物の所有者となる方の全ての住民票が必要です。

仮住まいに住民票があるケースが多々ありますが、

できれば住民票を新築の建物がある場所に住民票を移しましょう。できればで良いです。

3 地図若しくは地図に準ずる図面

家を建てた土地の地図若しくは地図に準ずる図面(公図)を登記所で入手します。

4 地積測量図

家を建てた土地の地積測量図を登記所で入手します。地積測量図は無い場合もあります。

あった場合は、登記所で入手しましょう!!

5 案内図

案内図とは、目標の場所まで案内ができる図です。

登記申請をすると登記所の登記官が調査に現地に出向くことがあります。

その為に、案内図という地図を申請書に付けます。

以前から頻繁に使われたのが登記所に備え付けてあるブルーマップという地図です。

ゼンリンが作成しているブルーマップは、著作権の関係で、

決して コピーして良いとはいえませんが、コピーしている人多いですねぇ。

GoogleMaps でも構いませんし、

手書きの地図でも何でも新築の家が建っている土地までの

案内ができる図であれば良いです。

6 建物図面・各階平面図

新築に関係する登記申請の中で一番面倒なのが「建物図面・各階平面図」ですね。

建物の形状や面積・建物が建っている位置を図面に書きます。

別途詳しく書きますね。

換地や保留地などの

土地区画整理が終わっていない土地に家を建てた場合

土地区画整理が終わっていない土地の場合、若干手間がかかります。

次の書類を土地区画整理組合に行き入手します。


換地の場合

換地図・仮換地証明書・敷地該当地番証明書・合わせ図(重ね図)

保留地の場合

換地図・保留地証明書・敷地地番該当証明書・合わせ図(重ね図)

建物表示登記申請書・建物表題登記申請書類 その壱

建物表題登記申請書 雛形 サンプル

 建物表示登記(建物表題登記)の申請書です。申請書はこの1枚です。その他に各種書類を添付します。




建物表題登記を考えてみましょう!!

北の国から黒板家

この建物は北海道の富良野市の麓郷というところにあります。

「北の国から」というドラマで使われた家です。

知ってますか?

倉本聡のドラマです。

この家は、「87初恋」「89帰郷」で使用されました。

「初恋」と「帰郷」は「北の国から」の中でも最も印象深い作品です。

この画像は、その昔、富良野に行き撮影したものです。

最近は行っていないのでまた行きたいですね。

実は、ドラマのロケ地って好きなんです。

ドラマのいろいろなシーンが思い出され、その頃の思い出が甦ります。



この家で、純や蛍が暮らしていました。



ところで、この家はおそらくというか登記されていないですね。

登記されていないということを 「未登記」 と言います。

登記がされていない建物なので 「未登記建物」 と言います。


では、 建物表題登記をするとしたらどうなるでしょうか?


所在は、

富良野市字東麓郷1番地  らしいです。

家屋番号は登記官がつけますが、

家屋番号は所在の地番と同じになりますのでおそらく 「1番」 ですね。

建物が複数あれば、1番1、1番2、1番3、1番4 となります。

種類は

ドラマで住居として使っていましたので、「居宅」です。

構造は、

木で造られているので 「木造」 です。

屋根は、

トタンなので、「亜鉛メッキ鋼板ぶき」 になります。

階数は、

平家ですから

あれ??確か2階もありましたね。

「89帰郷」で純がこっそり帰ってきて寝ていたような記憶があります。

しかし、純が立ち上がる頭が天井に当るくらい低かったと思います。

床から天井までの高さが1.5m未満の場合は床面積にいれません。

不動産登記法で決まっているのです。

この家の2階部分はいわゆる「ロフト」になり床面積や構造には関係しません。


この建物の構造は、 「木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建」 となります。

簡単ですよね。

家の床面積はどのくらいでしょうか?

おおよそですが、

幅が7mくらいでしょうか?

奥行きが4mくらい?

7m×4m = 28.00u になりますね。

「 床面積 28.00 u」です。


実際に測りに行きたいですね。

秋の富良野や美瑛は良いですね。

温泉も多くありますし、

マニュアル作成の為に行くということで経費で落とせますね。


話がそれましたので、もどします。



この建物は、いつ建てられたのでしょうか?

おそらく「87初恋」の前ですから

登記原因及びその日付は 「1986年月日不詳新築 」 になります。

年は、確か西暦でも良かったと思います。

あいまいですみません。

年月日が、分からない場合は分かる範囲で年とか月にします。

全く分からない場合は、「不詳」とします。



 

 申請人は誰になるでしょうか?

所有者は田中邦衛が演じる「黒板五郎」ですね。

黒板五郎が申請人です。

黒板五郎の一人の建物であるので

黒板五郎の名前と住所を申請人の欄に書きます。



では、では、

もしも吉岡秀隆が演じる「黒板 純」も家を造るのを手伝いお金もだしたのであれば

黒板純もこの建物の所有者になります。

所有者が複数の場合は、持分割合を決めて登記します。

この家を造るのに100万かかったとします。

黒板五郎が80万円

黒板純が20万円

出して建てたとすると

持分割合は

黒板五郎が「5分の4」、黒板純が「5分の1」になります。

申請人の欄に持分割合と住所と名前を書きます。

※ 実際には、役名では登記はできません。戸籍とか住民票に書いてある名前です。


最後に登記所はどこでしょうか?

登記所ページ

上記のサイトから下記のサイトまで探してみてください。

富良野市の位置が分かる人は、旭川地方登記所かなと

分かりますね。

そこから、旭川地方登記所の管轄・取扱事務一覧をみます。

そうすると富良野出張所という登記所がありますね。

富良野出張所ページ

登記の申請先は、「富良野出張所」になります。





ではまとめです。


申請書には

申請人         富良野市字東麓郷1番 黒板五郎

申請先         富良野出張所

所在          富良野市字東麓郷1番地
 
家屋番号       1番
 
種類          居宅
 
構造          木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建
 
床面積         28.00 u  
 
登記原因及び日付 1986年月日不詳新築


※家屋番号は書かなくても良いです。 書いてなければ登記官が書いてくれます。
※建物の建っている土地の地番は1番ですが、建物の所在には「地」を付けて「1番地」となります。

申請書はこれだけですね。

どうですか?

思ったより多いでしょうか?


   


他にも若干書類がひつようですが、こんな感じで申請書は完成です。


様々な事例から登記を考えると楽しいかもしれませんね。
 

 
 
 
 


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